#20. 日本語史
[405]次の文は、日本語史における文献についての説明である。それぞれ下記の選択肢のどれについて書かれたものか。適切なものを選べ。
1.ロドリゲス著。文法書。1604-08年、長崎刊。記述から当時の日本語の音韻や調音法・敬語の様相などを知ることができる。文法はラテン語の文法に拠り、ポルトガル語で記述されている。
2.ヘボン著。1867年に出版された日本最初の和英辞書。第3版に採用したローマ字がいわゆるヘボン式ローマ字であり、子音を英語式で、母音をイタリア語式で表記しようと工夫された発音に忠実な表記法を持つ。幕末から明治初期にかけての言葉を知る資料として重要な文献である。
3.本居宣長著。本居は1771年、係り結びの法則を「てにをは紐鏡」として一枚の表に整理した。その解説書がこの本であり1779年成立。豊富に用例を挙げ「は・も・徒(ただ)・ぞ・の・や・何・こそ」という係りと、その結びの形を説明した書。
4.太田全斎著。1797年刊。主として江戸の俗語・諺をとりあげている。研究対象として顧みられなかった俗語を数多く採録したところに価値がある文献。
5.1603年、長崎学林刊。イエズス会の宣教師たちが、当時の約3万2千語の日本語(口語・文語)を収集し、ポルトガル語を表記するローマ字でアルファベット順に並べた辞書。当時の語彙・音韻を知る手掛かりとなり、言語資料としての価値が高い。スペイン語(1630)やフランス語(1866)の翻訳もある。
a.日葡辞書(にっぽじしょ)
b.詞の玉緒(ことばのたまのお)
c.日本文典
d.俚言集覧(りげんしゅうらん)
e.和英語林集成(わえいごりんしゅうせい)
f.日本大辞書