#16. 文法体系【解答】

[268] 問1. (1)3 (2)8 問2. 2

[269] 問1 (1) 4   (2) 2 問2 1

問題解説
問1
(1)「昨日書いた作文」のような連体修飾節の使い方で、この句は「昨日作文を書いた」からできたものだが、句自体には対象格を表す格助詞「ヲ」がなくなっている。このように修飾節中の動詞と底の名詞との間に何らかの格関係を持っている修飾節を「関係節」という。
(2)「さんまを焼くにおい」のような連体修飾節の使い方で、この句では(1)とは異なり、底の名詞「におい」と修飾節中の動詞「焼く」との間には、どんな格助詞も挿入することができない。またこの例句の場合「におい」の内容(さんまを焼く)が修飾節で表されていることから、このような修飾節を「内容節」という。

問2 この1の例句も、連体修飾節分類の大きな枠組みの中では「外の関係」に当たる。ただし、(2)とは異なり、「商店街を出た(ところから見た)左側」という構成になっている。このように相対的な位置関係や時間関係(巨人が負けた翌日)、因果関係(試験に合格したごほうび)を含んだ連体修飾節を「相対節」という。

270 1 (2) 1 (3) 3 (4) 4

問題解説
(1) 誤文は「教室に来ています」と変化結果の状態の「~ています」が使えなかったもの。1 の文だけが「変化結果」ではなく、単なる状態を表す「~ている」の文となっている。
(2) 誤文は「受験するために」と目的を表す「~ために」が使えなかったもの。1 の文だけが「原因・理由」の「~ために」の用法となっている。
(3) 誤文は「黒板に名前を書いてください」と到達点の「に」を「で」に誤ったもの。3 だけが「~になりたい」と変化結果を表す「に」の用法となっている。
(4) 誤文は「振り出した」と開始の補助動詞「~出す」が使えなかった誤り。4 だけが「流れる+出す」という複合動詞の用法となっている。

[271] (1) 4 (2) 3 (3) 1

問題解説
(1) 4 だけが共同行為を表す「と」。食事は一人でもできる。他は相互行為を表す「と」。
(2) 3 だけが状況可能の用法。他は能力可能の用法。
(3) 1 だけが「自発(自然と~してしまう)」の用法。他は「被害・迷惑」の用法

[272] 問1 1 問2 3 問3 4

問題解説
問1 可能動詞と自発動詞は未分化。再帰動詞と非再帰動詞という分類は日本語にはない。
問3 例えば、「(雨に)降って」のような、いわゆるテ形命令が願望を表す。

[273] 問1) 2 問2) 2

問題解説
問1)「ような」には、類似性を表現する「比況」の用法と、代表、典型として表現する「例示」の用法があり、2のみ例示の用法で、他は比況の用法である。
問2)「しばらく」のみ時間の幅を表す時間に対する線的修飾。他は、ある動作の始発、未経験、終局、到来を表す点的修飾。

[274] 問1) (1) 4 (2) 2 問2) 4

問題解説
問1) 「渋谷でコンサートがあります」のように、存在の「ある」ではなく、出来事を表すこともある。

[275] 問1) 4 問2) 4

問題解説
問1) 4はその状態にあること、他はその活動をしていることを表す。
問2) 4は原因、理由を、他は目的を表す。

[276] 問1) 3 問2) 1 問3) 4

問題解説
問1) 「命題」は「モダリティ」と対にして用いられる用語。
問3) この4. の「わけだ」のみが、新たに発見した事実により納得したり、疑問が解けたりすることで、「はずだ」に置き換えることができる。他は、そうなるのが当然だという説明のムードを表す。

[277] 問1) 4 問2) 2 問3) 4

問題解説
問3) 1. ~3. は相互動作の相手を表す「と」。4. は、引用・判定を表す「と」である。

[278] 問1) 4 問2) 2

問題解説
問1) 1. ~3. は同時並行動作を表すが、4. は逆接を表す。
問2) 1、 3、 4 は能動文のノ格補語が受身文の主格になったものだが、2. は、ニ格補語が主格になっている。

[279] 問1) 4 問2) 4

問題解説
問1)1. ~3. が事態の発生を表す「~だす」に対して、4. は移動を表す本動詞の「~だす」の用法になっている。
問2)1. ~3. は結果の残存状態を表す「~ている」なのに対して、4. は単なる状態の「~ている」だから。

[280] 問1) 4 問2) 5

問題解説
問1) 4. は間接受身文で,受動文の主語の「父」が能動文の格成分として含まれない。
問2) ガとノが交替可能かどうかで,5. のみが不可。「という」があるときは,ノに交替できない。

[281] 問1) 2 問2) 3

問題解説
問1) この2. の「を」は移動,通過の場所を表す。他は,動作・作用の対象を表す。
問2) 3. 以外は「だ」に置き換えが可能。3. は,丁寧さを添えるための「です」。

[282] 問1) 2 問2) 4 問3) 3

問題解説
問1) 「限定」の「~ばかり」なので、2の「直後」は不適切。
問2) 「規範」の「~ものだ」なので、4の「感嘆」は不適切。
問3) 「動作・作用の方向」を表す「~てくる」なので、3の「順次動作」は不適切。

[283] 問1)1 問2)3 問3)2

問題解説
問2)文脈から、連体修飾語を作る格助詞「の」である。
問3)2は所在を表す。他は、動作性の名詞について、その動作・作用・状態の主が後ろの名詞であることを表す。

[284] 問1)4 問2)4 問3)2

問題解説
問2)母音語幹動詞とは、一段活用動詞のこと。
問3)「行く」は《書く – 書いて》と同じイ音便のグループだが、「行って」になるので例外とされる。

[285] 問1)3 問2)3

問題解説
問1)3. のみ「~のとおり」の意味。
問2)3. のみ「(行事・催し・会合などが)行われる」の意味。

[286] 問1) 2 問2) 4

問題解説
問1) 「よく」が「見える」の程度を表している。他は様態とともに使用されている。
問2) 4. のみ、仮定条件の用法。

[287] 問1) 4 問2) 4 問3) 1

問題解説
問1) 学習者の誤文は推量の「ようです」を「そうです」と誤ったもの。4. は比況の用法。
問2) 学習者の誤文は音や音声が耳に入ってくるという意味で使われる「聞こえる」の誤用。4. は声が優しく響いたという意味。
問3) 学習者の誤文は文末にモダリティがついた場合の仮定条件を「~ば」で接続した誤り。2~5 の前件は確定条件。

[288] 問1) 1 問2) 3 問3) 4

問題解説
問1) 1. は「です」の尊敬。他は「行く・来る」の尊敬。
問2) 3. は「持ち主の受身」。他は「直接受身」。
問3) 4. は存在の「ある」。他は出来事、行為の「ある」。

[289] 3

問題解説
3のみ他動詞。他は使役の縮約形。

[290] 4

問題解説
4のみ「状況」を表す。その他は「受け身文の動作主」を表す。

[291] 4

問題解説
4の文は、疑問文の形をとっているが、機能としては依頼である。

[292] 2

問題解説
2は連体詞(あるいは形容詞「大きい」の連体形の異形態)。他はナ形容詞(形容動詞)。

[293] 3

問題解説
全て外の関係であるが、3 は「内容節」と呼ばれ、修飾節が底「光景」の内容を表している。3 以外は「相対節」と呼ばれるもの。

[294] 4

問題解説
4は反復的な因果関係を表す。他は仮定的な条件を表す「ば」。

[295] 5

問題解説
5は「山田先生があのクラスの担任だ。」で,「AがBのCだ」でBを取り立てたもの。他は「あのクラスの学生が優秀だ。」など,「AのBがCだ」でAを取り立てたもの。

[296] 問1)1 問2)1 問3)2

問題解説
問1)3の客観的素材は「コトガラ(客観的事実)」に該当する部分。4は韻律によっても表される。
問2)「固い椅子に座らせられながら、話を聞いた」のようにヴォイスは現れるが、アスペクト、肯否、テンスなどは現れない。
問3)1と3は同じ意味。副詞節は、取れる文法カテゴリーの制限が強く、それは従属度が高いということにつながる。4は錯乱肢。

[297] 問1)3 問2)1 問2)2

問題解説
問1)対格とは対象格という意味で、直接目的語のことを指す。
問2)「である」で置き換え可能かどうかで判別する。
問3)2だけが「名詞+な」。あとはナ形容詞である。

[298] 5

問題解説
5は連用修飾で省略不可。他は副詞的用法(省略可)。

[299] 問1) 5 問2) 3 問3) 2

問題解説
問1) 5. 以外はナ形容詞。5はイ形容詞(または連体詞)。
問2) 3. は「~するや否や~」。他は前件が成立すれば必ず後件が成立する。
問3) 2. は「~さえ~ば」の形で後件が成立するために必要な条件を排他的に取り上げる。他は同類の中から極端なものを強調する。

[300] 問1) 3 問2) 1 問3) 2

問題解説
問1) 3のみ主格補語を表す「で」。他は、動作の場所格を表す「で」。
問2) 1は「XのYがZ」の「Xの」の取立て。他は「YがXのZ」の「Xの」の取立て。
問3) 2は「ている」に置き換えられる「結果の残存」。他は完了の「た」。

[301] (1) 5 (2) 3 (3) 2
問題解説
(1) 5. 以外は動作の経由する場所を示す。5. は移動動作に応じて、動作の出発点、分離点を表す。
(2) 3. 以外は当為、なすべきことを表す。3. は、感動、詠嘆の気持ちを表す。
(3) 2. だけが間接受身文。対応する能動文には「父」が出てこない。

[302] 問1) 4 問2) 1 問3) 3

問題解説
問1) 4. は本動詞の「出る」の意味。他は「~始める」の意味。
問2) 1. は結果の状態を維持している。他は進行過程。
問3) 3. は場所を表す実質名詞。他は形式名詞。

[303] 問1) 2 問2) 1 問3) 4

問題解説
問1) 2は「~さえ~ば」の形で後件が成立するために必要な条件を排他的に取り上げる。他は同類の中から極端なものを強調する。
問2) 1は「です」の尊敬。他は「行く、来る」の尊敬。
問3) 4は存在の「ある」。他は出来事、行為の「ある」。

[304] 問1) 5 問2) 3 問3) 2

問題解説
問1) 5. は疑問文の形式になっているが、機能は依頼。
問2) 3. は「~するや否や」、他は前件が成立すると必ず後件が成立する。
問3) 2. は前件を提示してそこから順当な展開で成り立つと思われる事柄を示す。他は前件と後件の動作が繰り返し継起することを表す。

[305] 問1) ①1  ②1 問2) 1

問題解説
問1)寺村秀夫は、補足語と述語動詞の格関係の分類を試みた「コトの類型」でも知られる。文は事柄とも言うべき客観的素材の部分(=コト)と話者の主観的な言語態度(=ムード)の部分に分かれるとした。 これと同じ概念を仁田義雄は、「言表事態」と「言表態度」と呼んだ。
例:この雨は、あと半日は続く/らしい。  
  =コト/言表事態       =ムード/言表態度
問2)1だけが、感動・詠嘆を表す。他は、当為(あるべきこと)のムードを表わす。

[306] (1) 4 (2) 1 (3) 3

問題解説
(1) 4のみ誘いかけの「よ」。他は通知の「よ」。
(2) 1のみ所有の受身。他は直接対象の受身。
(3) 3のみ習慣の「~ている」。他は過去の事実を表す「~ている」。

[307] (1) 1 (2) 1 (3) 2

問題解説
(1) 1「杉」のみ国字ではない。漢音「サン」。
(2) 1のみ所有の「ある」。他は存在の「ある」
(3) 2のみ修飾節中の動詞と被修飾名詞の格関係が「から」「を」の2種類が可能。他は「から」のみ可能。

[308] (1) 3 (2) 4 (3) 4

問題解説
(1) 3は「道具の『で』」で繋ぐ複合語。他は「理由の『で』」で繋ぐ複合語。
(2) 4は、「輸×(出・入)」の語。他は「(視・聴)×覚」のように後ろの漢字が前の二つの漢字を受けてできた語。
(3) 4は「のです」の略。他は「のですか」の略。

309 2 (2) 1 (3) 1

問題解説
(1) 2以外は、強制の意味で使われているが、2だけは後悔の意味で使われている。
(2) 1だけは「非常に、大変に」の意味で使われている程度副詞だが、他は「とても~ない」の形で「どのようにしても~ない」の意味を表す呼応副詞として使われている。
(3) 1は「好意」の意味で使われているが、他は「視線」の意味で使われている。

[310] 問1 ① 3 ② 4 問2 2

問題解説
問1
① 「劇場に空席があるか問い合わせたところ、あいにく満席だった」のような使い方のこと。
② 「彼は8時に出発したから、もうすぐ到着するはずだ」のような使い方のこと。
問2 2の「の」のみ「こと」への変換が不可。

[311] 3

問題解説
3は「涼しいだ」にはならないため。

[312] 5

問題解説
5 は「同じ~なら」の形で,「どうせそうなるなら」,「どのみち」という意味の副詞。

[313] 2

問題解説
2 は実質名詞としての「の」。他は形式名詞で補足節を作る働きをしている。

[314] 3

問題解説
3 形容詞に付いて丁寧体にする「です」。「だ」に置き換え不可。

[315] 5

問題解説
5 は,精神作用の向けられる相手を示す。他は,動作・作用の結果を表す。

[316] 2

問題解説
2 「先生が本をくれた」の「本」を主題化。他は「AのBが=AはBが」とした構文。

[317] 3

問題解説
3はナ形容詞(形容動詞)の活用語尾。他は格助詞。

[318] 5

問題解説
5はナ形。1~4はイ形連体形の特殊形と捉える。

[319] 3

問題解説
3 以外は自他両方の用法がある。(例)4国会が解散する/国会を解散する。

[320] 5

問題解説
5 のみ「-(a)ru/-(a)su」の対応。他は,「-u/-(a)su」の対応。

[321] 4

問題解説
4 「駐車違反を見逃す」は意志性。「ミスを見逃す」は無意志。両方の用法がある。

[322] 1

問題解説
1は「送り手」を表す。他は,動作の帰着点を示している。

[323] 問1) 2 問2) 1 問3) 3

問題解説
問1)2は襲いかかる相手を「二格」で表している。他は動作の向かう先や変化の結果を表す。
問2)「所有の受身」の例文を考える。

[324] 問1) 4 問2) 2 問3) 2 問4) 1

問題解説
問1)4 「(この)音楽を作曲した」と底と連体修飾節の述語に格関係がある。他は外の関係。
問2)2 「内の関係」は,他に「関係節」ともいう。
問3)
内容節:「子どもが笑っている写真」のように底の内容を修飾節で表す。
相対節:「巨人が勝った翌日」=「巨人が勝った(日の)翌日」のように底と修飾節の間に相対的な関係を持つ。
問4)1 「富士山」は連体修飾節の有無に関わらず,数ある山の中からどの山かを特定できる。

[325] 4

問題解説
4は引用の「と」+提題「は」を強調したもの。

[326] 問1) 4 問2) 4 問3) 4

問題解説
問1)2. ムードはモダリティともいう。
問2)4. は空欄の前の「ある動作が始まってそれがまだ終わらず続いている場合」の例に当たる。
問3)1. の三上章は主語廃止論を唱えた。3. の奥津敬一郎は『「ボクハウナギダ」の文法』の著者。

[327] 問1) 2 問2) 1 問3) 3

問題解説
問1) 移動の場所を示す「を」。「~を出る」は出発点・起点を表す。
問2) 他に「走る」「泳ぐ」なども移動動詞である。
問3) 「水」に熱を加えた結果「湯」になる。

[328] (1) 3 (2) 4 (3) 1 (4) 3 (5) 4 (6) 2 (7) 4

問題解説
(1)3. 「なさいます」とr音が落ちる。
(2)4. 「ある」のナイ形は,「あらない」ではなく「ない」である。
(3)1. カ行五段動詞は通常「聞く―聞いて」とイ音便であるが「行く―行って」と促音便になる。
(4)ワア行五段動詞は「買って」と促音便。3「問う」は「問うて」となる。他に「請う」など。
(5)4. 「ください」が通常使われる活用形。
(6)2. 「所動詞」は,三上章が提唱した動詞の分類で,受け身にならないもの。対は「能動詞」。
(7)例えば無意志動詞「流れる」が「流れたい」とはならない。

[329] 問1)(1)1 (2)2 (3)3 (4)4 問2)3

問題解説
問1)
(1) 3. 語形は,語の「音声面」を指す。2. の「語義」と対になる。
(2) 「意味をあらわす最小の単位は形態素」平成21年度出題。
(3) 学校文法では,「くる」はカ行変格活用,「する」はサ行変格活用に分類される。
(4) 「着る」は一段動詞だが,「切る」は五段動詞。
問2)「書く」の場合「kak-u, kak-anai, kak-eba」と語幹部分は子音で終わっている。

[330] 問1) 4 問2) 4 問3) 1

問題解説
問1)「私は先生にほめられた」のように,動詞によって迷惑の意味を持たない場合がある。
問2)「友達に写真を撮ってもらう」のように,補助動詞「(て)もらう」は,他人に行為をさせる(使役文的)意と他人の行為によって自らが利益を受ける(受動文的)意の両面を有する。
問3)1. 「他動詞から作ることができない」→(例)父は母に玄関のカギをかけられた。

[331] 問1) 1 問2) 2 問3) 2 問4) 3

問題解説
問1) 三上章=主語廃止論。他に能動詞・所動詞の分類。
問4) 3「料理に~箸をつける」コトで,ニ格。他は「餃子を焼く」コトの類で,ヲ格。

[332] 4

問題解説

  1. は付加添加(内容を付け加える)。他は逆接の接続詞。

[333] 3

問題解説

  1. は外の関係の連体修飾。他は内の関係。(例)「スポーツで身体を鍛える」

[334] 3

問題解説
オ列調音の表記。3. は「おうじる」。他は「こおる」「いきどおる」など「お」で表記。

[335] 1

問題解説

  1. 「やるせない」は一語の形容詞。他は「動詞+セル」の打ち消しの形。

[336] 2

問題解説

  1. はそれが限界,という意味。他は,範囲を限定する意を表す。

[337] 2

問題解説
2は「まともに取り組まずいいかげんである」の意。他は「条件、目的、要求にうまく当てはまっている」という意味。

[338] 3

問題解説
3は「エアーコンディショナー」の略。他は英語をそのまま片仮名表記したもの。

[339] 1

問題解説
1は「上」方向を表す。他は「完成させる」を表す。

[340] 1

問題解説
1は「ら抜き言葉」。他は「れ足す言葉」。

[341] 2

問題解説
「焼け出された」は慣用的な表現。

[342] 1

問題解説
2,4は形状を表す。3,5は変化後の状態の継続。いずれも「ている」で置き換えが可能。

[343] 5

問題解説
5のニ格は動作主を表す。他は述語動作の向かう先を表す。

[344] 2

問題解説
2は「名詞+名詞」の構成。他は「名詞+形容動詞」。

[345] 2

問題解説
2だけが確定条件。他は仮定条件。

[346] 2

問題解説
2は出発点を表す。他は動作の経由する場所を表す。
[347] 1

問題解説
1は比喩の用法。他は不確かな、あるいは婉曲的な断定。

[348] 1

問題解説
1は「立つ→立って」、それ以外は「~る→~って」。

[349] 3

問題解説
3は「あける」で「-eru」を付加する。他はすべて「-asu」を付加した形となる。

[350] 2

問題解説
2だけが助動詞の「ない」で前接品詞の未然形につく。他は形容詞の「ない」で、前接の品詞の連用形に続く。

[351] 1

問題解説
1は「自発」で、自然とそのような感情になったことを表す。他は「可能」表現。

[352] 3

問題解説
3はある動作の結果、偶然何らかの状態を発見したことを述べる用法。他は「試し」。

[353] 1

問題解説
1のみが内の関係(ヲ格)で、他は外の関係。

[354] 2

問題解説
2は「移動・動作の通過点」を表すが他は「移動・動作の出発点、起点」を表す。

[355] 2

問題解説
2のみ「さ入れ表現」であり、他は正しい使役形である。

[356] 5

問題解説
5のみ動作の主体は発話者で、他は聴き手が動作の主体となる。

[357] 1

問題解説
1 には、主語の人称制限はないが、他は感情・感覚形容詞で「他者は~」の形を取ることができない。

[358] 2

問題解説
2 のみ「アンティークの店」のように名詞としても使える。

[359] 1

問題解説
1 だけが文脈の指示の用法。他は領域指示の用法。

[360] 4

問題解説
4 は何かを思い出したときに使われる「た」で、他は過去のテンスを表す。

[361] 3

問題解説
「酔う」は自分の意志でコントロールできない。無意志動詞。

[362] 2

問題解説
2のみサ行五段活用動詞で、て形で音便は現れていない。

[363] 3

問題解説
「する→させる→させられる」、「来る→来させる→来させられる」となるのが一般的。縮約形を使うと「来る→来さす→来さされる」となり、不自然な使役受身形になってしまう。

[364] 4

問題解説
「父親は息子(を/に)大学へ進学させた」という文を見てみると、「ヲ」を使った場合は、「強制」の意味合いが強くなり、「ニ」を使った場合は「許可・放任」の意味合いが強くなる。

[365] 3

問題解説
1と4は「動作の継続」、2は「繰り返し」の用法である。

[366] 1

問題解説
「明日、晴れれば、一緒にピクニックに行こう」のような文は問題がないが、「晴れる」のところが「明日、Aがピクニックに行けば、一緒に行こう」のように意志動詞「行く」の場合は、日本語として成立しない。

[367] 3

問題解説
「さしあげる」という動詞の主格にくる人物は、私、あるいは私の側に属する人物に限られる。この文の場合は「くださいました」というべき。

[368] 4

問題解説
元の文の連体修飾は、ガ格の内の関係(人ガ学校を休んだ)。同じ関係のものは4で「バスガ東京へ行く」

[369] 2

問題解説
「談話」は、現実のコミュニケーションでは第一次的なものであり、そこから抽出された構文は第二次的なものである。

[370] 3

問題解説
「走る‐走らせる」というペアは、自他動詞のペアではない。単なる使役形である。
自他動詞の例:あく‐あける、消える‐消す など。

[371] 2

問題解説
2のみ動作とは無縁の状態を表す「ている」ではなく、結果の状態の「ている」の誤用。

[372] 3

問題解説
3は、ナ形容詞。他はナ形容詞の語幹が名詞の性質も有する。

[373] 問1. 3 問2. 2

問題解説
問1 たとえば「父が死んだ翌年」では、父が死んだ年とその翌年ではズレがある。このような関係にあるものを「相対節」という。被修飾名詞は「左・右、上・下、前・後」のような相対的な性格を持った名詞となる。
問2 連体修飾節中の「ガノ可変」の問題。2以外は「ガ」と「ノ」の交替ができる。

[374] 4

問題解説
4だけが「寝ている」と「写真」の間に格関係が存在しない。他は、全て修飾の動詞と「写真」の間に何らかの格関係が存在する。

[375] 問1)4 問2)3 問3)1

問題解説
問1)時枝は、独自の言語観に基づき「言語過程説」を唱え、国語学の分野に新しい展開をもたらしたことで知られる。
問2)ガ格成分のうち、述語の対象となる語を対象語と名づけて主語と区別した。
問3)日本語では主語の省略はよく起こる。一人称の場合や、「最後に塩を少々入れます」のように不特定主語の場合にも主語を表さないのが普通である。

[376] 2

問題解説
2.のみ間接受身文で、受動文の主語にたつ「花子」が能動文の中に、格成分として現れない。

[377] 1

問題解説
1は「一日中、本を読む」のように動作動詞を伴って、その間ずっとという意味を表す。その他は「~に」という形を取って、期限を表す。

[378] 2

問題解説
2だけが丁寧さを添えた「です」。他は「だ」に置き換えが可能。

[379] (1) 3 (2) 4 (3) 1
問題解説
(1) 3のみ「順次動作」あるいは「原因・理由」を表す。他は「付帯状況」を表す。
(2) 4のみ主格の「で」。他は道具格の「で」。
(3) 1のみ習慣的な動作・変化条件を表す。他は仮定条件を表す。

[380] ① b  ② f  ③ a  ④ g  ⑤ e  ⑥ c  ⑦ d

[381] (1) ① a  ② b  ③ a  ④ c (2) ⑤ d  ⑥ a  ⑦ b  ⑧ e  ⑨ c

問題解説
[発話行為・発話内行為・発話媒介行為]
・発話行為 ( speech act )
「お父さんが帰ってきたよ」というような行為。すなわち、単に何かを言う行為を指す。
・発話内行為 ( illocutionary act )
「お父さんが帰ってきたよ」という発話の中で、お父さんという一人の人物が「帰宅した」行為。すなわち、発話の中でなされる行為を指す。
・発話媒介行為 ( perlocutionary act )
「お父さんが帰ってきた」から、「お茶でも入れようか」とお茶の準備を始めたとする。この「お茶の準備」という行為を、発話が引き起こした行為、すなわち発話媒介行為という。

[382] (1)  ① b  ② c  ③ d (2)  d

[383] (1) 1 (2) 3 (3) 4

問題解説
(1)使役受身形の問題。日本語教育では、まず使役形を作りそこからさらに受身形にするという手順で使役受身形が作られる。その手順に従えば、
1.読む→読ませる→読ませられる
2.食べる→食べさせる→食べさせられる 3.使う→使わせる→使わせられる
4.来る→来させる→来させられる ということになる。 1.だけが「読ます(「読ませる」の縮約形)→読まされる(その受身形)」という活用になっている。
(2)可能・自発の意義を問う問題。3.以外はそれぞれ「食べる」「書く」「起きる」「寝る」の可能形で「可能」の意味を表すが、3.の「見える」だけは、単独の動詞で「自発」を表す。
(3)自他を問う、あるいは意志・無意志を問う問題。4.以外の動詞は全て他動詞、意志動詞。4.だけが自動詞、無意志動詞である