#14. 音声・音韻体系【解答】

[195] 問1) 2 問2) 2 問3) 3 問4) 3

問題解説
問2) 中国語の四声のように、音節の中での高低・昇降の変化で語義を区別する機能を有するもの。広義では高さアクセントに含まれる。
問4) 東京方言では、1拍目と2拍目のアクセントの高さは必ず異なる。

[196] 問1) 2 問2) 4 問3) 4

問題解説
問1) 2. は音韻添加、他は連声
問2) 4. のみ両唇音[m]
問3) 4. のみナ形容詞

[197] 問1) 4 問2) 4 問3) 1

問題解説
問1) 1語の中でアクセント核が二つ以上現れることはない。
問2) 4以外は「~に関する」という意味。4は、同格と呼ばれる用法。
問3) 1は、イ形容詞について丁寧体にする。「だ」に置き換えができない。

[198] 問1) 1 問2) 3 問3) 2

問題解説
問1)モーラとは、音韻論上の時間的単位。音韻論的音節ともいう。
問2)東京語では、無声子音に挟まれた母音「イ」「ウ」が無声化を起こす。3の「後舌の狭閉母音」とは「ウ」のこと。ちなみに「イ」は「前舌の狭母音」である。
問3)1語の意識が強い「小学校」と連濁によって生じた「株式会社」は、ともにガ行鼻濁音化される。他に熟語になりきっている「七五調」や外来語で一般化した「ジャングル」もガ行鼻濁音化される傾向にある。

[199] 問1 5 問2 5 問3 3

問題解説
問1 音素的音節とは、シラブル(いわゆる「音節」)のこと。5のみ2音節語。他は全て3音節語。
問2 5のみ「変化結果」を表す「に」。
問3 3のみ「AはBだ」から「BがAだ」に言い換えができないタイプ。

[200] 1

問題解説
1は連母音。他は長母音。

[201] 問1) 4 問2) 3 問3) 2 問4) 1

問題解説
問1)4「いろは」を頭に付けると「いろはがるた」と連濁する。「伊呂波歌留多」など漢字表記されることもある。他に「歌がるた」「花がるた(花札)」など。
問2)1は「ボク」も「モク」もともに音読み。連濁とは無関係のペア。2は同じ「ホン」の音読みで連濁するときしないときがある例。4はともに音読み。3のみ「コ」が音読み,「と」が訓読みで,訓読み(和語)のときに連濁を起こしている。
問3)同一ないしは類似の言語特徴が近接するのを嫌う原理を異化という。
問4)1のみがライマンの法則についての説明。2,3はライマンの法則で説明がつ かない例外。人名以外にも「わさび醤油」など例外はある。4は「有声音=濁 音」とは限らないことに注意。

[202] 2

問題解説
2のみ両唇音 他は歯茎音。

[203] 問1) 4 問2) 3 問3) 1

問題解説
問1)4 ラ行音とサ行音の子音のみの違い。他は違いが1か所にとどまらない。
問2)3 有声両唇音の破裂音と摩擦音の対立。1 有声無声の対立。2 破裂音と破擦音。4 調音点の違い。
問3)2 調音法の違い。3 アクセント(尾高型と平板型)。4 撥音と促音の対立(有無の対立ではない)。

[204] 3

問題解説
3のみ英語から。他は和製英語。

[205] 問1) 2 問2) 2 問3) 1 問4) 3 問5) 3

問題解説
問1)3の連声は「インエン(因縁)」→インネン,4の音韻融合は「かりうど→かりゅうど」のような現象のこと。
問2)2の[h] と[b] は音声学的に有声無声の対立はしていないにも関わらず濁音化している。
問3)同化現象と逆で,似たような音になりすぎても発音しにくいことから起こる現象。
問4)3は音韻添加,他は母音交替。
問5)中国語,朝鮮語では,有気音・無気音が対立する(意味の区別に関係する)。

[206] 3

問題解説
3は促音に続く音が摩擦音で,一拍分摩擦の状態が続く(息が漏れる)。他は一拍分待機。

[207] 1

問題解説
1は3音節。他は2音節。

[208] 4

問題解説
4 「ニュ」は『外来語の表記』の第1表左側の範囲内で表記可能。

[209] 1

問題解説
1 は「~てしまった」の縮約形。他は「では」

[210] 問1) 2 問2) 3 問3) 4

問題解説
問2) [m] は両唇鼻音。鼻音では口蓋帆が下がって鼻腔への空気の通り道ができる。

[211] A: 1 B: 2 C: 4

問題解説
A:ここでいう音とは、音韻論での音のこと。音韻論では、意味の区別に関係する音かどうかに着目する。
C:条件異音は、お互いに相補う環境で出現するので「相補分布をなす」ともいう。

[212] 4

問題解説
4のみ有声・無声以外の誤用。

[213] 1

問題解説
1のみ有声・無声以外の誤用。

[214] 問1 3 問2 4 問3 1 問4 2

問題解説
問1 単独で音節を構成する自立拍に対して、単独で音節を構成しない撥音、促音、長音を特殊という。
問2 同種のものごとを表すとき、はっきりとした特徴を持つものを有標。普通に使われ、ある特徴を積極的に表さないものを無標という。本問では、特殊拍を有標、自立拍を無標とみなす。
問3 音価とは、文字の一つ一つに対応する具体的な音のこと。自立拍は決まった音価を持つが、特殊拍は決まった音価を持たない。
問4 無声歯茎摩擦音[s] の前では、破裂音のように1拍分待機するというよりは、1拍分発音しながら後続子音に移っている。

[215] 4

問題解説
「フルート」は中高型。他は全て平板型。

[216]
問1)(1) 4 (2) 2
問2)(3) 2 (4) 5 (5) 4 (6) 5

問題解説
問1)(1)超分節音素とは、アクセント、声調、イントネーションなどを指す。
(2)モーラとは拍のことで、時間的なまとまりである。

[217] 問1) 5 問2) 3 問3) 3

問題解説
問1) 5. は、変化する結果を表す。
問2) 3. は「AはBだ」から「BがAだ」に言い換えができない。
問3) 3. はアクセントの高低、強弱で知的意味を弁別しない。

[218] ① c ② c ③ a ④ a

問題解説
①  ワ行の「ヲ」は数に入れていない。これは現代語の音としてア行の「オ」との差がないからである。
②  解説特になし
③  いわゆる「四つ仮名の混同」のことである。
④  解説特になし