#04. 言語と社会の関係【解答】
[32] 問1. 1 問2. 1 問3. 2 問4. 2 問5. 1
問題解説
問1. 「ウザッタイ」など、反共通語的な若者言葉を井上は「新方言」と呼んでいる。
問2. 標準語には規範的で理想的なニュアンスがある。共通語はかつての東京、山の手言葉という一方言をベースとしたものとする。
問3. 明治時代の言文一致運動や全国一律の国定教科書が標準語の形成・普及に果たした役割は大きいものがあったが、標準語には一方で方言を悪い言葉とする「方言撲滅運動」という統制的な側面がついて回った。昨今は各地で方言復権の動きが見られる。
問4. 言語について、日本は一様であり日本は一つであるという思い込みのようなもので、正しいもの、規範的なものに対する根強い意識の強さでもある。
問5. ニューカマー(new comer)とは、新参者・新来者のこと。古くから住んでいる定住外国人と区別していう。
[34] ① 2 ② 1 ③ 3
問題解説
① 位相、またはレジスターは、言語の使用域(社会集団、年齢、性別など)からみた言葉の変種である。
② ダイグロシアとは二つの言語変種が、別個の機能を持ち共存していることで、この現象は、同一言語内にも、異言語間にもみられる。
③ ピジン、トクピシン(拡大ピジン)、クレオールの順で語彙や文法も複雑になるといわれ、母語となったピジンがクレオールと定義される。ハイチやジャマイカの例が有名である。
[35] ①: 2 ②: 1 ③: 3
問題解説
①:位相またはレジスターは、言語の使用域(社会集団、年齢、性別など)からみたことばの変種である。
②:ダイグロシアは、二つの変種が別個の機能を持ち共存していることで、この現象は同一言語内にも、異言語間にもみられる。
③:ピジン、トクピシン(拡大ピジン)、クレオールの順で語彙や文法も複雑になるといわれ、母語になったピジンがクレオールと定義される。ハイチやジャマイカの例が有名である。
[36] 1
[37] 問1)2 問2)3 問3)4
問題解説
問1)柳田国男。民俗学者。カタツムリ方言を主材料とした『蝸牛考』で方言周圏論を説いた。
問2)糸魚川・浜名湖線は、明治41年に当時の国語調査委員会が実証したもの。方言の東西区画については諸説ある。
[38] 問1. 1 問2. 3 問3. 2
問題解説
問1 ピジンとは、異言語間のコミュニケーションに際して生まれた接触言語のこと。
問2 フィリピン共和国は、1962年にマニラ周辺で用いられているタガログ語を母体として、これに頻度の高い英語、スペイン語、その他のフィリピン諸語の語彙を加えて公用語(フィリピノ語)とした。
問3 ファガーソンの提唱。ダイグロシアとは、二つの変種が社会的に別個の機能を持ち、共存していること。
[39] 問1 2 問2 2 問3 4
問題解説
問1 TIMSSは国際教育到達度評価学会(IEA)が行なう小中学生を対象とした国際比較調査である。OECD生徒の学力到達度調査はPISAと呼ばれる。日本では国際学習到達度とも呼ばれる。
[40] 問1) 1 問2) 4
問題解説
問1)多文化主義は、一つの国家ないし社会の中に、複数の異なる人種・民族・集団の持つ文化の共存を認め、そのための方策を積極的にすすめる考え方。文化相対主義は、すべての文化は固有の価値を持っているので、これを外部から評価・批判することはできない、それぞれの慣習を尊重すべきであるとする概念。自民族中心主義(エスノセントリズム)を否定して文化人類学において発展してきた。19世紀米国のインディアン政策を背景として論じられたが、今日、全面的に受け入れられているわけではない。
問2)メルティング・ポットは多数の民族・文化が溶け合う社会で、人種の坩堝。サラダ・ボウルは、さまざまな文化や特性がそれぞれの良さを出し合って調和する社会。
[41] 4
問題解説
ピジンを母語とする世代が現れたのがクレオールなので基本的にはクレオールはピジンを継承したものである。
[42] 問1) 2 問2) 1 問3) 4
問題解説
問1)「リンガ・フランカ」も広義には「混成共通語」であるが,本来は地中海沿岸貿易において,フランス語・イタリア語・スペイン語などのロマンス諸語とトルコ語・アラビア語などの非ロマンス諸語を話す人たちにおいて共通語として発達した混成語を指す。
問3)
- 「デクレオリゼーション」とは脱クレオール化のこと。
- 「コード・ミキシング」とは2つの言語をちゃんぽんに話すこと。
- 「ダイクシス」とは「直示」のこと(錯乱肢)。
[43] 問1) (1)2 (2)3 (3)2 (4)1 (5)4 問2) 4
問題解説
問1)
(1) 「格率」は「公理」ともいう。哲学用語で「それに従うことが求められる行為の基準」を意味する。
(2) 「質の格率」は「真であることを言うこと」であるので,嘘,偽りを言ってはならない。
(3)(4) それぞれの格率に違反しているような発言があっても,聞き手は「協調の原理」に沿っているという前提のもとで,「推論」し,発話者の言外の意図(含意)を理解する。
(5) 1.「規範」というほど厳格なものではない。
問2)
- 「フェース」を脅かす行為を互いに避けようとするのが4. 「ポライトネス」である。
[44] 問1) 2 問2) 3 問3) 3 問4) 1 問5) 4
問題解説
問2)3. 複言語主義(plurilingualism)」は,欧州評議会による新造語である。
問3)1. はTOEFL, 2. はTOEIC,4. は実用英語検定のそれぞれのレベル表示。
問5)4. の「場の雰囲気を読む力」は,社会言語的な適切さに含まれると考えられる。
[45] 問1) 3 問2) 3 問3) 4 問4) 1
問題解説
問1)4.「人名用漢字別表」は129字削除,5字追加で,トータル124字減っている。
問2)知らないと答えた人が40.6%
問4)1. 「語彙」は14.3%の人が「仮名書きが望ましい」と回答しており,最多数。
[46] 問1 1 問2 4 問3 2 問4 2
問題解説
『人間開発報告書2004』は,宗教,民族,言語の異なる文化的集団に対する差別を防ぐには,各国が多様な文化を推進する政策をとる必要があり,文化的な自由を抑圧ではなく,拡大することこそが,われわれの住む社会の,そして異なる社会と社会の間の,安定や民主主義,そして人間開発を促進させることのできる唯一の持続可能な方法であるとしている。